ボタニカルアートを描く人のための専門情報サイト

FrontPage

ようこそ!

ようこそ、ボタニカルアートサロンへ。
当サイトは画家でありデザイナーでもある
吉田桂子先生が主催する、ボタニカルアートを描く人のために
情報を発信するサイトです。English Version

goods shop banner

吉田桂子先生のボタニカルアート作品がグッズになりました。
ご興味のある方はどうぞご覧ください。

吉田桂子先生の作品をグッズで購入できるネットショップはこちらをクリックして下さい。
Botanical art salon The goods shop

コンテンツ更新情報


吉田桂子 略歴
横浜生まれ
多摩美術大学卒
大手アパレルメーカーに服飾デザイナーとして勤務の後、画家として独立
英国王立園芸協会(RHS)ゴールドメダリスト
日本ボタニカルアート協会会員

7月のタイトル花

宵闇に薫る

「宵闇に薫る」リンコレリア・ディグビアナ

この作品はボタニカルアートの中でもかなり創造的な作品です。
もともとは中心にある蘭/リンコレリア(旧ブラサボア)・ディグビアナ/
のみが描かれていました。美術館の展示用に大きく自由な発想の作品にしたいと思い、バックを描く事にしました。

蘭の花は夜になると匂いを出す花が多いのですが、このディグビアナは未確認です。でも「この美しい花が夜にいい香りを出している絵を描きたい」という思いでこの作品は生まれました。月光に浮かび上がる美しい花....描きあがってしばらくしてから心の中にあるひとつの作品を思い出しました。

それはR・J・ソートンの「TEMPLE of FLORA」邦題「フローラの神殿」の一頁です。その頁の作品のタイトルは「The night-Bloning Cereus」です。
茎の形は少し違いますが、日本でいう所の「月下美人」が白花のクジャクサボテンの様な花が月夜に浮かび上がっている作品です。

月空と月明かりの映った水辺が描かれていて、更にボタニカルアートではあまり描かない建築物がバックにあるのです。そしてわざわざ壁面に時計を描き開花するのが真夜中で有る事を指し示しています。

きっとこの作者は私と同じことを思って描いたに違いありません。

多くの人が様々な著作物の中で紹介しているこの「フローラの神殿」ですが、私が持っている中で一番気に入っているのがこの復刻版の「Temple of Flora」です。

フローラの神殿

左:表紙 右:The Night-Bloning Cereus

布張りのハード装丁で見開きの12頁分だけ、切り取って飾れるように画用紙の様な厚い紙にカラーで片面づつに印刷されています。

でもせっかくの配慮なんですが、本好きとしてはもちろん切り取ってしまうなんてことは出来ず、本の形そのままで大切に持っている私です。

画:「宵闇に薫る」リンコレリア・ディグビアナ 吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

6月のタイトル花

チシママンテマ

チシママンテマ

このチシママンテマは礼文島で描きました。
礼文島でも西側の極限られた地域に生えています。水はけの良い斜面を好むため、崩れやすいガレ地に生えている事が多く、礼文島の中でも育成場所が減ってきています。

ナデシコ科の植物らしく、まるで河原ナデシコの様に白く可憐でありながら、マツモトセンノウのようなゴージャスな形をしています。そしてその美しさとは逆に、子房はガッシリとした楕円形で蜜毛で被われており、赤紫色の筋の入った姿は花弁とは真逆と言えるかもしれません。

この時描いた株は小さい株で、このエリアでは最後の1株となってしまったものでした。最後....翌年その場所にはもうチシママンテマは生えていませんでした。それから数年後の初夏、いつものルートを変えて礼文島の山道を歩いていると、大きなチシママンテマの株を発見しました!!そこはしばらく安定した環境が保てそうで少しホット胸をなでおろした事を昨日の事の様に思い出します。

そして、先にもお話しましたが、このチシママンテマは北の限られた地域でしか見る事が出来ませんが、帰化植物のマンテマなら街中でも見ることが出来ます。

私の住む横浜のニュータウンではシロバナマンテマが見られます。街路樹の株元やバス停のアスファルトの割れ目や電車の高架下等々あらゆるところに生えています。

初めて見つけた時はかなり感動しましたが、最近はあたりまえになってしまいました。シロバナマンテマと言っても、正確には淡いピンクの花もあります。少し赤味の強いマンテマを見つけると、四葉のクローバーを見つけたような気持ちになってしまうのは私だけでしょうか......

画:チシママンテマ 吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

5月のタイトル花

クレマチス

クレマチス「ドクターラッペル」

クレマチスは私の好きな花の中でも上位に位置します。
特にハンショウヅルやロウグチのような4裂で釣鐘状の花のものや仙人草のような原種系の花が大好きです。

この「ドクターラッペル」は普通に花屋で見かける品種です。この作品は春から秋にかけて描きました。その間、切り戻しをして管理すると3回も花を咲かせました。

この作品はボタニカルアーティストという季刊誌のために描いたものです。この季刊誌は日本中の植物画初心者から上級者までが見る雑誌なので、なるべくどなたでも花屋でよく見かける様な植物を描くように心がけています。

画家的には珍しい植物やゴージャスな花を描きたいと思う事もありますが、平凡だと思っている植物であってもよく観察をして、理解を深めていくと平凡な植物はひとつもないことに気づかされます。

植物の中にある幾何学的な法則はまるで数列や方程式の証明問題を美しく解いた時の数学のノートを思わせます。地球の自然はいびつな自由曲線で形成されているのではなく、美しい数式で構成されているようです。

この「ドクターラッペル」の花は、花弁や雄蕊の枚数はランダムなようですが、葉は対生の1から2回3出複葉で形成されています。

なるべく法則が見える様に、そして色々な美しい表状の花が入る様に構図を考えながら描いた作品です。

画:クレマチス「ドクターラッペル」吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

4月のタイトル花

ナニワイバラ

ナニワイバラ

ツバメの鳴き声が聞こえてくると、我が家のナニワイバラのつぼみは膨らみ始めます。もともと鉢植えだったものを、地植えにするとあっという間にナニワイバラのフェンスが出来上がっていました。その年の気候にもよりますが、4月から6月の間に花を咲かせませす。

ナニワイバラは他のバラとは少し違い、葉は3出複葉で光沢のある硬い小葉をつけます。花は白い5弁花で5~10cmほどの大きな一重の花を咲かせます。

我が家のナニワイバラは香りがすごく良く、シナモンシュガーのような香りがします。花が咲き始めるとかわいい丸花バチ達がやってきて花粉まみれになりながら花の中央で恍惚としています。あまり可愛いので私が近づいて見ていても、花粉に夢中過ぎて逃げる事もありません。

そうそう、そして昨年はもっと可愛い訪問者がありました。
それはある日の午後のこと....私が仕事から帰ってくると、ナニワイバラのフェンスの前に父娘が佇んでおりました。

5~6才ぐらいの少女とその父親らしき男性は「かわいいね」「きれいだね」
と夢中になってナニワイバラを眺めていました。

「花をお切りしましょうか?」と後ろから声をかけると、ハットした様に
「結構です」と言われてしまいました。そして「とてもきれいですね」と恥ずかしそうにコメントを残して父娘は去っていきました。

今年ももうすぐフェンスが白くなります。
しうしたら、どんな可愛い訪問者があるでしょうか...今から楽しみです。

画:「ナニワイバラ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

3月のタイトル花

カタクリ

カタクリ

このカタクリは神奈川県は相模原市緑区川尻の城山カタクリの里という所で描きました。民営の群落地でご自宅前の里山の斜面に群落を作ってあり、春になるとオープンガーデン?マウンテン?と言った具合で拝見する事が出来ます。当時もまだ少しづつ山に手を入れて植栽を増やしている様でしたから、あれから数年...もっと大きく美しい群落になっているかもしれません。

この群落地ではカタクリの他に、「キクザキイチゲとハチ」という作品も描きました。当初はこのカタクリの合間にアヅマイチゲを描く予定でしたが、どちらも主役にしてあげられるように別々に描きました。実はその折、ミスミソウも咲いていたのですが、時間の都合で描く事が出来ませんでした。
今度また描く事が出来たら、まずはミスミソウを主役にした作品を描き、その後カタクリ、キクザキイチゲ、ミスミソウのオールスターを全て描き込んだ春の里山の絵を描きたいと思います。春の足音はもうすぐそこに聞こえてきています。

画:「カタクリ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

2月のタイトル花

マルモラータム

エピデンドラム・マルモラータム

このランに初めて出会ったのは、今日から25年近く前の事です。
当時静岡にあった大きな蘭センターの研究室でスケッチさせて頂く機会に恵まれた時のことです。目移りするほど色々な美しいランの中にこの小さなランはまるで私に手招きをしているかの様でした。その時は1泊2日の旅行でしたので、ともかくいくつかのランをスケッチして帰宅しました。

その後その作品を仕上げようと思ったのですが、やはり観察不足で仕上げ切る事が出来ませんでした。しかし、この小さなランの事が私はどうしてもあきらめがつきません.....

そしてついにそのランを販売してくれる蘭園を見つけ、友人の案内でその蘭園に伺うと「その子」はおりました。静岡の研究温室で描かせて頂いた個体よりはやや小ぶりでしたが、美しい花を小さな体にしっかりと咲かせていました。花にはひだがあり、拡大してみるととても魅力的な形をしています。

私はこのランに導かれるように作画を進めて行きました。
そして、この作品は1998年東京ドームで行われた世界ラン展の美術工芸部門で銅賞とトロフィー賞を頂く事になります。

サインのとおり、まだプロではなかった頃の作品ですが、今から思えばこのランが私をボタニカルアートの世界に招いてくれた「招き猫」ならぬ「招き蘭」だったのかもしれません。

画:「エピデンドラム・マルモラータム」吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

1月のタイトル花

バンクシアの実

シンビジューム’アイスキャスケード’

シンビジュームと言えばシクラメンと並んでお正月に飾る花と言うイメージを持っている方も多いかも知れません。このシビジュームはそんな一般的なシンビジュームとは少し姿が異なります。その名のとおり白緑色の美しい花を滝の様にたわわに咲かせます。この作品を描いた当時は下垂性のシンビジュームは大変珍しく、松戸に住む友人から我が家にやってきたこの植物を大切にしていました。そんなある日、友人から気になるアドバイスが....
「吉田さん、大切にしないでね、大切にすると具合が悪くなるからね...」
どうもだんだん株が小さくなってくると思ったら...室内で大切にしすぎていた様です。松戸にいた時は、外に放りっぱなしで雪が積もっても大丈夫だったそう。すごく寒さに強い品種だったようです。

甘やかしすぎてだめになりかかったシンビジューム’アイスキャスケード’...
現在は鉢から出してなんと地植えにしてしまいました。そういえば最近元気か確認していなかったので、文章を書く手を止めて確認しました。

株は小さくなったものの、地植えのシンビジュームはジンチョウゲの木陰で緑の葉を出していました。その姿はまるで日本自生の春蘭の様にも見え、すっかり根付いたようでした。

画:「シンビジューム’アイスキャスケード’」吉田 桂子
文:吉田 桂子
画像をクリックして大きな画像をご覧いただけます。

powered by HAIK 7.2.6
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional