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鉛筆と鉛筆ホルダーの話

鉛筆と鉛筆ホルダーの話

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鉛筆は「下描き用の道具」と思っていらっしゃる方々が多いようですが、私にとっては「美しい画材」のひとつです。メーカーや硬度(鉛筆の芯の硬さ)によって、それぞれ特徴がありますので、それらを自分の描きたい画風に生かした描き方が大切です。鉛筆を製造販売しているメーカーは、世界的に見れば無数にあるでしょう。しかし、すべてを知る事、使う事は出来ないので、ここでは国内で入手しやすい、代表的なものを掲げ、私の個人的な感想をお話させて頂こうと思います。

鉛筆のメーカーと特長

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ステッドラー:ドイツ製の主に製図用に使用される、ブルーの色が鮮やかな高級鉛筆。学生の頃は欲しくても高くて買えませんでした。製図用という事もあり、粉が出にくく、全体的に色がグレー味を帯びています。他社製品の硬度より2段ぐらい硬めの印象を受けます。きれいに描ける反面、紙をえぐりやすいので、柔らかい紙を使用している方、筆圧の強い方、初心者には不向きです。筆圧のコントロールが自在に出来て、「細く均一な淡い色の線」を望む方におすすめです。

三菱:エンジ色の軸色がおなじみの三菱鉛筆のユニシリーズは、ユニ、ハイユニ、ユニスターなどいくつかのシリーズがあるようです。比較的柔らかい描きごこちで、色は黒がきれいに出ます。墨で描く様な抑揚のある細い線を望む方におすすめです。紙をえぐりにくいので、筆圧が強いと感じている方や、初心者の方に向いています。

トンボ:トンボ印で有名なトンボ鉛筆は「MONO」シリーズで価格別に何種類かあります。色、硬さ共に前述の2社の中間ぐらいにあたります。個人的にはトンボが一番好きで、H、HB、はこのメーカーのモノを使用しています。

自分に似合う鉛筆:基本的に私は大変気分屋なので、一番初めに手に触れた鉛筆で描いてしまう事もあります。そういう時はHだったりHBだったり適当です。時に大変ナーバスな日もあります。そんな時はステッドラーのHやユニの2Hなどを使用して細く淡いグレーの線を生かしながら描いてゆきます。なので現在は色々なメーカーの鉛筆を使用しています。自分に合った鉛筆を見つけるのは難しい事です。そんな時は、各社のHBを使い比べて見るのも良いかと思います。基本となるHBを使い比べ、それぞれの特長を理解する事で、自分に合った鉛筆に出合えるかもしれません。

鉛筆ホルダー

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美大受験の予備校へ通い始めた頃、ともかくたくさんの鉛筆を持ち歩き、そしてさくさんの鉛筆を削り、一生懸命鉛筆デッサンを描いていました。道具を大切に使い、自分流に愛情を注ぐ事に楽しみも感じていました。鉛筆ホルダーもそんな道具のひとつです。鉛筆の芯の保護と、鉛筆を最後の最後まで使いきるために、昔から金属でネジ式のタイプの鉛筆ホルダーを使用しています。
最近は木調や色々な色の物もあるようです。真鍮色のホルダーは以前、伊東屋で購入したものです。大変気に入っていましたが、現在は販売していないようです。他にも黒のホルダーを買った事がありますが、だんだんと塗装が剥げてしまい、下から金属の地肌が見えてしまい、きたならしくなってしまったので、ボタニカルアート柄のマスキングテープを巻きつけて使用しています。結構、可愛らしくなったので、剥げていない方にも巻きつけて、鉛筆の硬さ毎に柄を変えてみたりしています。数年前から、短くなって使えなくなった鉛筆を集めています。お疲れ様の意を込めて、お気に入りのキティーのビンにコレクトしています。

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