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日本植物誌~ギョリュウ

日本植物誌~ギョリュウ

画像の説明
ギョリュウ(檉柳、または御柳、学名:Tamarix chinensis)はギョリュウ科の落葉小高木です。ギュリュウの名は御柳の音読したもので、原産国の中国で楊貴妃が後苑に植樹させ、簾を隔てて観賞したことから御柳の名が付いたと言われています。また聖柳とも呼ばれる事もあるようです。聖の名を冠するのは神聖な木の意味があるからですが、昔イスラエル人がアラビアの荒野をさまよっているとき、神から恵まれた食物として聖書にも記載のあるマナとよばれる、ギョリュウに生息する昆虫が出す甘い分泌物を採取するために栽培されました。ギョリュウ属は北アフリカからユーラシアに分布し、五十数種ありますが、主に乾燥地に映えるため、砂漠で水の存在を知る手掛かりになったこともあり「聖なる木」とされているのかもしれません。日本には自生せず、江戸時代寛保年間に中国から渡来したとされ、本種を日本産とするシーボルトとツッカリーニの記述は誤りです。

植物画:ギュリュウ 京都大学電子図書館
参考資料:シーボルト 日本植物誌 大場秀章監修・解説

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