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今日の歳時花~ハナズオウ

今日の歳時花~ハナズオウ

ハナズオウ

ハナズオウ(花蘇芳 cercis chinensis)はマメ科ジャケツイバラ科の落葉低木で中国原産です。原産地の中国では15mもの高木にもなるそうですが日本では2mから3mほどの低木として庭木などとして植えられています。葉に先だって4月中旬ごろ、花柄のない花が枝にびっしりつきます。紅紫色の長さ1cmほどの5弁の蝶形の花で、その後丸いハート型で先がやや尖っている、つややかな葉が出ます。紫荊が漢名で、「すおう」と呼ぶのは、花の色が同じマメ科でインド・マレーシア原産の染料植物「蘇芳」で染めた「蘇芳染」に色に似ているからと言われています。わが国では蘇芳や茜で染めた色は似紅(にせべに)と呼ばれ紅花から抽出された染料で染めた紅と区別されていた時代もありました。古来より日本人に親しまれた赤を花色にするハナズオウは、愛らしく春の陽気のようなにぎやかな明るさに満ちた季語の花です。

参考資料:新歳時記 平井照敏編
美しい季語の花 金子兜太監修
写真:wikipedia~ハナズオウ

森川暁水(明治34年~昭和51年)大正・昭和期の俳人。
大阪生まれ。山本梅史・高浜虚子に師事。1932年ホトトギス同人。虚子より昭和の一茶と評されたその作風は、貧の中に哀感がこもる、境涯俳句に先だった作家と言われています。

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