日本植物誌~モッコク
2015.06.25
カテゴリ:Flora japonica
日本植物誌~モッコク
モッコク(木斛、学名:Ternstroemia gymnanthera)は、モッコク科の常緑高木です。東南アジアから東アジアにかけて分布します。日本では関東地方以西に産します。江戸時代、江戸で重視された造園木、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキの江戸五木の一つです。モチノキやマツと並び「庭木の王」と称されます。シーボルトの覚書にも「栽培されているものは庭や街道のいたる所でみることができる。というのも、モッコクのない庭もありうるなどと考える庭師は、この国にはひとりもいないからである」と記しています。それだけ人々に愛されていたのでしょう。葉が美しく樹形が整うことや、堅く美し赤褐色の材は床柱や櫛などの木工品として利用されたほか、樹皮は染料としても用いられました。
植物画:モッコク 京都大学電子図書館
参考資料:シーボルト 日本植物誌 大場秀章監修・解説
wikipedia~モッコク