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日本植物誌~ハマナス

日本植物誌~ハマナス

ハマナス

ハマナス(浜茄子、浜梨、玫瑰、学名:Rosa rugosa)は、バラ科バラ属の落葉低木です。太平洋側は茨城の銚子、日本海側は鳥取より北の本州、北海道まで東北アジア、樺太、千島などに分布します。主に海岸近くの原野に自生します。ハマナスはモダンローズの作出に大きな影響を与えたアジア原産の野生種のひとつに数えられます。花の中の花としてヨーロッパの園芸文化に君臨したバラの肖像としてふさわしくなかったのか、このハマナスの植物画は慶賀による下絵から大幅に改変されています。比べて見ると、確かに慶賀の下絵はその中心に描かれた個体は横向きから描かれかつ、開き切っていないように見えます。しかし、その横に正面から描いた開ききった図があることから、資料としての条件は満たしているのかもしれませんが、やはり正面から捉えた典型的なバラの構図がヨーロッパの絵師の美意識として必要だったのでしょう。結果的には、新たに加筆した葉や枝も含めてとても不自然な図になってしまっています。

ハマナス

左図:シーボルト旧蔵 日本植物図譜 川原慶賀原画
丸善ホームページより
植物画:ハマナシ 京都大学電子図書館 
参考資料:シーボルト 日本植物誌 大場秀章監修・解説
wikipedia~ハマナス

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