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日本植物誌~ゴシュユ

日本植物誌~ゴシュユ

ゴシュユ

ゴシュユ(学名:Tetradium ruticarpum)とはミカン科の植物の一種で、中国中~南部に自生する落葉小高木です。中国では成熟した果実を呉茱萸(ゴシュユ)と呼び、強心作用、子宮収縮作用などがあり、呉茱萸湯、温経湯などの漢方方剤に使われています。大場秀章氏によれば、シーボルトの覚書にはこの薬効に関しても記されていて「ゴシュユの果実は漢方医が最も高く評価する薬のひとつに数えられる。生のものは嗅ぐと涙がでるほどひどくきつい不快な臭いがして、焼けるような嫌な味がする。成熟する少し前に摘み取ったものは、気付け薬、下剤、発汗剤、通経剤として用いられる。新しい果実は味がきつ過ぎて不快なので、内服薬としては数年間貯蔵しておいた果実を1/2スクルプルから1/2ドラクマの容量で煎じて服する」とあるそうです。シーボルトの医師としての興味がこのような詳述になったのでしょう。

植物画:ゴシュユ 京都大学電子図書館
参考資料:シーボルト 日本植物誌 大場秀章監修・解説
wikipedia~ゴシュユ
写真:季節の木 ゴシュユ

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