今日の歳時花~冬木立
2015.01.14
カテゴリ:花の歳時記
今日の歳時花~冬木立
冬になり、すっかり葉を落とした裸木を「冬木」といいますが、この裸木が数本立ち並んだ姿を「冬木立」と呼びます。「改正月令博物筌」に「冬枯れたる枯木のすがたをいへり」といい、「栞草」に「夏木立は茂りたるをいひ、冬木立は葉の脱落したるさまなどいふべし」とあります。葉が落ち、冬枯れした淋しい木立を言うわけですが、しかし、冬木立ならではの静けさや穏やかさが漂う様は一切をそぎ落として、むしろ晴れ晴れとした気さえします。荒涼の中にも凛とした趣を感じる季語の風景です。
参考資料:新歳時記 平井照敏編
美しい季語の花 金子兜太監修
川端 茅舎(かわばた ぼうしゃ、1897年8月17日 - 1941年7月17日)は、東京都日本橋蛎殻町出身の日本の俳人、画家。日本画家である川端龍子とは異母兄弟。本名は川端信一(かわばた のぶかず)。別号、遊牧の民・俵屋春光。高浜虚子に師事し、虚子に『花鳥諷詠真骨頂漢』とまで言わしめたホトトギス・写生派の俳人。仏教用語を駆使したり、凛然とし朗々たる独特な句風は、茅舎の句を『茅舎浄土』と呼ばしめる。