今日の歳時花~蓮の実
今日の歳時花~蓮の実
ハス(蓮、学名:Nelumbo nucifera)は、インド原産のハス科多年性水生植物です。蓮のことを古名で「蜂巣」と呼んだのは、蓮の花が散ったあとの花托が蜂の巣に似ていることからです。これが略されて「ハス」となったと言われています。この花托の穴に種が出来て熟していきます。花托の形は逆円錐形で、中の種は果皮が黒く中身は白く肥厚しています。晩秋になるとよく熟した種はひとりで水中に飛び出して沈み、発芽の時を待ちます。1951年(昭和26年)3月、千葉市にある東京大学検見川厚生農場の落合遺跡で発掘され、理学博士の大賀一郎が発芽させることに成功したハスの実は、放射性炭素年代測定により今から2000年前の弥生時代後期のものであると推定されました。(大賀ハス)。その他にも中尊寺の金色堂須弥壇から発見され、800年ぶりに発芽に成功した例(中尊寺ハス)や埼玉県行田市のゴミ焼却場建設予定地から、およそ1400年から3000年前のものが発芽した例(行田蓮)もあるようにその神秘は驚嘆するばかりです。また種は古来、滋養強壮になる食材として珍重されていました。生でも甘く、砂糖漬けにしたり餡にしたりするほか、蓮の実ご飯など料理としても親しまれてきた季語の植物です。
参考資料:新歳時記 平井照敏編
美しい季語の花 金子兜太監修
wikipedia~ハス
村上 鬼城(むらかみ きじょう、1865年6月10日(慶応元年5月17日) - 1938年(昭和13年)9月17日)は日本の俳人、司法代書人。本名は村上 荘太郎(むらかみ しょうたろう)。自らも不遇な環境に置かれていたため、困窮した生活や人生の諦念、弱者や病気への苦しみなど、独特の倫理観で憐れみ、哀しみを詠った句が多いのが特色である。