ボタニカルアートを描く人のための専門情報サイト

今日の歳時花~月下美人

今日の歳時花~月下美人

ゲッカビジン

ゲッカビジン(月下美人、学名: Epiphyllum oxypetalum、英名: Dutchmans pipe cactus、A Queen of the Night)とはメキシコの熱帯雨林地帯を原産地とするサボテン科クジャクサボテン属の常緑多肉植物ですが、棘はありません。和名の由来は、昭和天皇が皇太子の頃、台湾を訪問した際に花の名前を訪ねたところ、台湾総督だった田健次郎氏が「月下の下の美人であります」と答えたことからだとか。葉状茎の丈が1mから2mにまで達するとつぼみの形成がされ、花は、夜に咲き始め翌朝までの一晩でしぼみ、めしべに他家受粉が起きなければ散ってしまいます。花冠は20~25cm程度と大きく白いです。夜間に開花し、芳香を漂わせますが、これは小型のコウモリによる受粉をうながすもので、小型哺乳類の訪花に耐える強度を持つこと、花粉と花蜜が虫媒花よりも多いことなど、送粉シンドロームのコウモリ媒花の特徴です。これは原産地の新大陸の熱帯地域において花蜜食・花粉食を示す一部のヘラコウモリ科の小型コウモリ類媒介受粉への適応と考えられています。また、花や実は人間の食用としても利用されています。月の光の下、真っ白い花を咲かせるその姿は、見る人の心に神秘的な余韻を残す季語の花です。

参考資料:美しい季語の花 金子兜太監修
wikipedia~ゲッカビジン

轡田進(くつわだ すすみ1923-1999)俳人。

コメント


認証コード7993

コメントは管理者の承認後に表示されます。

powered by HAIK 7.3.7
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional