今日の歳時花~金雀枝
今日の歳時花~金雀枝
エニシダ (C. scoparius, syn. Sarothmus scoparius)はマメ科の落葉低木です。南ヨーロッパ原産で、日本には江戸時代にオランダから渡来しました。1メートル半ほどの高さで、3メートルにも達することがあります。葉は小さく濃い緑で、複葉、3枚の小さい葉から構成されています。花期は5月頃で、葉の元のところに、蝶形の黄金色の花が1個、2個ずつ咲き、木全体に及びます。花のあとには、まるでサヤエンドウのような扁平な果実をつけ、黒色の種子を作ります。この種は成熟すると殻が激しく爆発することで遠くへ飛んでいくことが知られています。西洋ではエニシダの枝から箒(ほうき)を作ったことが知られています。また、魔女がまたがって空を飛ぶという箒もエニシダの枝でできているといいます。南ヨーロッパ原産のためか、花の色、葉の色ともに鮮明な印象をあたえます。まるで小さな蝶が群がるように、枝のすみずみまで咲きあふれる様子が、心が浮き立つ季語の花です。
参考資料:新歳時記 平井照敏編
美しい季語の花 金子兜太監修
wikipedia~エニシダ
高浜 虚子(たかはま きょし、1874年(明治7年)2月22日 - 1959年(昭和34年)4月8日)は明治・昭和期の俳人・小説家。本名・高濱 清(たかはま きよし)。ホトトギスの理念となる「客観写生」「花鳥諷詠」を提唱したことでも知られる。