今日の歳時花~霞草
今日の歳時花~霞草
霞草は、ナデシコ科の一年草の花で、属の学名はGypsophila。ラテン名のままでギプソフィラやシプソフィラなどともいいます。Gypsophilaとは、「ギプス(石膏)を愛す」という意味で、この植物が石灰質の土地を好んで生えていたことが由来だそうです。中央アジアのコーカサス地方原産で、ユーラシアの温帯地方を中心に100-150種程度が分布します。日本には大正初期に渡来しました。主な主としては、家庭の花壇や仏花用に栽培されている、カスミソウ、花束によく添えられる多年草の宿根カスミソウ(こごめなでしこ)、矮性カスミソウがあります。細い枝が細かく分かれ、5弁の小花をびっしりとつけるその様がまるで霞がかかって見えることからこの名がつきました。きわめて植物学的な属のラテン名とはだいぶ違います。ふんわりと淡い色彩が清らかで可憐な季語の花です。
参考資料:美しい季語の花 金子兜太監修
写真と参考資料:wikipedia~カスミソウ属
後藤 比奈夫(ごとう ひなお、1917年(大正6年)4月20日 - )は、俳人。本名は日奈夫(読み同じ)。大阪府西成郡今宮村に生まれる。父は「瀧の上に水現れて落ちにけり」などの句で知られるホトトギス派の俳人・後藤夜半。神戸一中、旧制一高を経て、1931年に大阪大学物理学科を卒業。ホトトギス派の信条である客観写生、花鳥諷詠を追求しつつ、物理学で培われた知的な視線、新鮮な題材への取り組み、擬人法の開拓などにおいても評価を得ており、戦後以降のホトトギス系の俳人の中でも特に目立った活躍を見せている。