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第2回ーバラを描く 彩色編

第2回ーバラを描く 彩色編

彩色プランを必ず考える

カラープラン

バラは変化の速いお花です。
そうすると、なおのことデッサンもそこそこ慌てて彩色をしてしまいませんでしょうか?「ハーイ」と言う声が聞こえてきそうですね。カラープラン例は今回初めてお見せするものですが、通常はいらない紙の端とかで作って、描き終わると捨ててしまうので手元に残ることはありません。
丁寧にデッサンをし、終わったら慌てずにカラープランを作ります。今回お見せしたカラープランの例のように、混色や重ね塗りを試してみて、どの色をどういう手順で彩色するかを決めましょう。今回は花の色のみのカラープランをご紹介しましたが、葉の色を作るのが苦手な方は当然葉用のカラープランも作りましょう。

黄色味から青味への移動

色を重ねていく時、美しく仕上げるいくつかの法則があります。
その中でも重要なのが絵の具を重ねる順番です。これはあくまでも吉田流ですが、まず優先順位は「彩度の高い色ーa」、その次は「黄色味の強い色ーb」、そして「青味の強い色ーc」、最後に「彩度の低い色ーd」になります。一般的にa,bの色は絵の具の粉が荒く、発色が良いゆえに浮き上がり、絵をなまなましく稚拙な印象にします。ですからまず下地として、その上にc,dの色で覆う様に彩色していくと深みのある美しい色に仕上がるのです。

明度(紙の白)ではなく、彩度(派手な色の絵の具)で光の表現を

参考作品

いわゆる黒バラや参考作品ような赤黒い色の場合は特に注意が必要です。初めから赤黒い色で彩色をし始め、光の部分を色を淡くボカスか、あるいは薄い彩色によって表現しようとすると薄汚れた印象のバラの花の色になってしまいます。
下地に黄色やオペラ、パーマネント系の紫や赤を塗り、その後にいわゆる黒バラの赤黒い色で彩色して下地の色を覆い隠すようにしていくと、深みのある美しい仕上がりになります。ただし、かなりの厚塗りになりますので、絵の具が泳ぐような感覚があります。絵の具は塗るというより、置くというイメージで彩色すると上手くいきます。お試しあれ。

作画ステップ

立体は面、塗り絵は平板な縁取り

物を立体的の表現する時、特に彩色する時は面で捉える事が重要です。ですから塗り絵的に縁をとって濃く塗ると、立体的に見えなくなります。しかし植物には、とりわけ花には縁取りの様に濃い模様のものが結構あります。そんなときどうすれば良いのかシルバーライニングの例をとって説明していきましょう。

色の濃淡より、陰影の濃淡が優先

冒頭のシルバーライニングは花の縁が濃いピンク色をしていますが、この色を先に塗ってしまうと、花弁一枚一枚の重なりの表現が難しくなってしまいます。また、影を塗ろうとした時に、先に塗ったピンクが溶け出して広がってしまいます。ですからまず、縁取りは頭からはずして、白っぽい花だと思って陰影のみ彩色します(ステップ1)。葉は鈍い光沢と青味のある葉なので、下地の黄緑色は光沢部分はぼかして紙の白を少し開けておきます。その他は平塗りで良いでしょう。

慎重に位置どり

花の立体感が表現できたら、いよいよ縁取りです。
まずは一番淡い色で陰影をつけずに外側縁から中心に向かってぼかします。
この時は、模様の位置と幅だけ表現して下さい(ステップ2)。

そして立体表現へ

淡く彩色した縁取りに、立体感を加えます。
その時に参考にするのはステップ1の時の花の陰影です。
1の時に影をつけた場所にかかっている縁取りは、
その陰影と同じように濃くします。
葉は一次、二次側脈と、徐々に細部へ表現を進めていきます
(ステップ3)。

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