芝罘(チーフー)白菜
2015.11.10
カテゴリ:イーハトーブの植物園
芝罘(チーフー)白菜
十いくつかの夜とひる
患んでもだえてゐた間
寒くあかるい空気のなかで
千の芝罘白菜は
はぢけるまでの砲弾になり
包頭連の七百は
立派な麺麭の形になった
(中略)
残丘の一列も
雪を冠って青ぞらに立つ
病んでゐても
或ひは死んでしまっても
かういふ風に川はきれいに流れるのだ
白菜の膨れた葉脉の間には
氷の粒が填ってゐて
緑いろした鎧の片のやうでもある
ハクサイ(白菜、学名Brassica rapa var. pekinensis)はアブラナ科アブラナ属の二年生植物です。この白菜は大別して芝罘(チーフー)白菜系、包頭連白菜系、山頭白菜系の三種類でありますが、明治期に移入されたこの芝罘(チーフー)白菜は、宮城県の松島で隔離採種され、戦後にかけて一大産地ブランド「仙台白菜」の親になった白菜です。
鍋が恋しい季節になりました。
宮澤賢治 詩・十いくつかの夜とひる
wikipedai~ハクサイ