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今日の誕生花

今日の誕生花

ヤドリギ

ヤドリギ類(宿木類)はビャクダン目に属すビャクダン科・オオバヤドリギ科・ミソデンドロン科の寄生植物の総称である。ビャクダン科の一部はAPG分類以前にはヤドリギ科として扱われていた。いずれも樹木の幹や枝の中に根を下ろした灌木のような姿の植物である。緑の葉を持っているものが多いので、半寄生植物とされる。収斂進化の一例として挙げられるように、オオバヤドリギ科のいくつかの植物は遺伝的な関連性は低いが外見上よく似ており、それらも mistletoe と呼ばれている。亜熱帯・熱帯気候の地域では特に幅広い多様性が見られる。オーストラリアでは85種が知られ、そのうち71種はオオバヤドリギ科、14種はビャクダン科である。本来ヤドリギを意味する英語 "mistletoe" は、ビャクダン科で唯一グレートブリテン島およびヨーロッパ原産のオウシュウヤドリギ(学名 Viscum album)を示すものであったが、オークヤドリギ(Oak
Mistletoe, 学名 Phoradendron leucarpum, 北アメリカ東部)などの近縁の種をも指すようになった。英語 "mistletoe" の語源は明らかでない。ドイツ語 "Mist" との類似が指摘されるが、これは肥やしの意味も持つ。しかしながら古英語 "mistel" もバジリコを意味するのに用いられる。葉と若枝は薬草商の取り扱う商品であり、ヨーロッパ、特にドイツでは循環器・呼吸器系の疾患や腫瘍・悪性腫瘍の処置に利用される。
北欧神話では象徴的に扱われている。西欧の近代的な風習にみられる、祭日の飾りとして掛けたヤドリギの束の下でのキスはそれらに由来する。バルドル神はヤドリギで作られた剣によって命を落とした。ケルト神話やドルイドの儀式では解毒薬として扱われるが、果実に触れると敏感な人はツタウルシ (poison ivy) の場合と似た発疹を起こすため、植物としては毒性のあるものと考えられている。ルーマニアの伝統ではヤドリギ(ルーマニア語でvâsc)は幸運の源とされる。薬効やそこから想像される魔法的な性質はいまだに利用されており、田舎において特に顕著である。この慣習はダキア人から受け継がれている。樹皮の下を探りまわり、水や栄養を吸い取ることによって渇きを満たしていることから、ヤドリギはしばしば「吸血鬼の木 (vampire plant)」とあだ名される。ウィリアム・シェイクスピアは『タイタス・アンドロニカス』第2幕場面1にて粉飾なくこれに触れている。— Overcome with moss and baleful mistletoe 今日ではクリスマスの飾りとして広く用いられる。ヨーロッパではオウシュウヤドリギが、北アメリカでは Oak Mistletoe が使われる。クリスマスでの風習の1つとして、ヤドリギの飾りの下で出会った2人はキスしなければいけない、というものがある。2004年にオクラホマ・ローズと入れ替わるまで、ヤドリギはオクラホマ州の州の花であった。紋章には2006年現在も使われている。北欧神話のミスティルテインはヤドリギの剣であり、ドルイドはヤドリギの下で儀式を執り行った。またイタリアのネミにおけるヤドリギ信仰が金枝篇にて述べられている。
花ことば:忍耐強い
花占い :我慢強く耐え忍んで心を動かさないあなた。孤高の人という印象です。困難に打ち勝つ力があります。栄光を手にする確率は高く、人々に尊敬される生涯を手にいれる。愛する人を得たとき、喜びと柔らかさが心にプラスされ、「バラ色の人生」となるでしょう。
写真と出典:wikipedia
花ことばと占い:366日誕生花の本 瀧井康勝著より
編集部記

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