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ユリの花粉の粘着力

ユリの花粉の粘着力

ユリ

梅雨の晴れ間の緑濃い茂みからスッキリ立ち上がるユリの花が目につく今日この頃。白、オレンジ、黄など色とりどりで私たちの目を楽しませてくれます。さてこのユリの花ですが、その花粉が衣類について、お困りになった事はありませんか?

花粉の表面は花粉粘着物、ポーレンキット、花粉セメントなどと呼ばれる物質で覆われています。花粉の色をつくり、花粉同士をくっつけたり、昆虫について運ばれやすくしたり、雌蕊につきやすくしたりする役割があると考えられています。花粉の中にはマツのように衣服や容器についても簡単に落とせるものから、ユリのように粘着物が多くなかなか落ちにくいものがあります。花粉粘着物を構成する物質は花粉によって異なりますが、ユリの花粉の主成分は脂肪酸が結合したステロール類やリン脂質などです。

この落ちにくいユリの花粉が衣類についてしまった時は、有機溶剤の「アセトン」で落とすことができます。花粉が付着してしまった部分をアセトンで洗った後に、石鹸で洗えば落とすことができます。アセトンが手元にない時はマニキュアを落とす除光液なども同じアセトンが主成分なので落とすことができます。アセトンはホームセンターのペンキ売り場などで販売されていますし、薬局などでも買うことが出来ます。

アセトンを衣類に使う場合、材質や生地を染めている染料によっては生地をいためるだけでなく、染料が溶け出して色落ちしたり、わ染みになったりする事が考えられるので、必ず目立たない場所で確認してから使うようにして下さい。

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