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2017年タイトル花

2017年タイトル花

12月のタイトル花

バンクシアの実

12月の声を聞くと花屋にはオーストラリアの花が並び始めます。
それを見るたび地球が丸いことを実感します。そして赤道の向こう側にある、サンタクロースがサーフボードに乗ってやってくるという!?国の夏に思いを馳せるのです。

今でこそ流通が良くなり、時には鉢植えも見られるようになったバンクシアですが、私がこのバンクシアの実に出合った時は本当に珍しい植物でした。トウモロコシ状と言うか、こん棒状と言うか、紡錘形の花序に実を付けます。螺旋状に咲いた花すべてに実が付くわけでは無さそうで、まばらに実が大きくなりそれはまるでビロードで出来たアサリ(貝)の様です。

デッサンはもちろんの事、彩色は大変難しくもともと生花でもドライフラワーの様に見える枝が終わる頃には本当のドライフラワーになってしまいました。逆に変化が少ないと言う意味においては描きやすい植物とも言えるかも知れません。描く時にコツを少しだけお話しましょう。

デッサンはまず「辛抱強く」なのですが、螺旋状にガイドラインを入れてから実を描いていくと描きやすくなります。その時、螺旋の言葉通り、円柱に巻き付く様に描きます。見えない裏側も意識しながら決してただの格子状にならない様に注意します。彩色は色だしを慎重にします。淡い色なので水の量を重要です。正確な色が出るまで何度もテストを繰り返し、決してあわてない事が作画成功の秘訣です。

画:「バンクシアの実」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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11月のタイトル花

フデガキ

フデガキ...ステキな和名です。たまに残念な感じの和名もありますが、この和名はかなり私好みです。フデリンドウ...これも私が好きな名前&植物です。「筆・フデ」と和名についているものは他にあるでしょうか?考えずに話を先に進めます。
このフデガキは近所の花屋からやってきました。駅から繁華街に抜ける小路にある花屋です。若い人たちで始まった感じの花屋ですが、たまに珍しい植物がならびます。そうそう、店長らしき男性は「ビギン」のリードボーカルの様な感じの人です。この花屋の前を通り過ぎようとした時...ちょっと大きめの鉢植えに目を奪われました。かわいらしい形と色...まさしく一目惚れです。あっと言う間に作品にしてその後実を頂きました。筆の付け根、萼の近くと申し上げれば良いでしょうか、ここが結構、美味しい...肥料が足りないのか、鉢植えのせいなのか?2年程前に庭の南側の一番日当たりの良い場所に植えてみました。今度はぜひ花と実の両方を描きたいと思っています。でもたくさん実を付けたらどうしましょう...実は私は柿が苦手です。でもとらぬたぬきのなんとやら...まず素敵な花が咲く事を願わずにいられません。

画:「フデガキ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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10月のタイトル花

ナツメ

「徘徊」...あまりイメージの良くない言葉かもしれませんが、私は大好きです。私が住んでいる横浜はまだまだ広い区割りの戸建て住宅が多くあります。当然庭もあったりするので、徘徊してはよそ様の庭に植えられている植物をしげしげと眺めて歩くのが楽しみのひとつです。

「あそこのお宅のシデコブシはもう咲いたかな...?」とか「街路樹の根元のアガパンサスはどうしただろう...?」「駐車場横のウラシマソウは不届き者に抜かれていないかな...?」などと一年を通じて徘徊しなければならないコースが沢山あるのです。そんな数あるコースの中に、いつも見るのを楽しみにしていたナツメの木がありました。私一人では抱きしめきれないほどの太さの幹で、毎年たわわに実をつけていました。いつか家主に出会えたらぜひ一枝分けて頂きたいと思っていたそんなある日....ナツメの木はあっと言う間になくなり、その跡はアスファルトで固められた駐車場に変わってしまいました。あの時の気持ちは忘れる事が出来ません。

その後どうしてもナツメの木が忘れられずこの作品を描きました。
このナツメは植物画家の知人に分けて頂いた枝で描いた物です。少し思いが入り過ぎて私としては若干ぎこちない作品となりました。

そしてお彼岸を迎えた先日....

お寺さんにご挨拶に伺った帰り道に素敵なお庭を発見しました。
以前からバラなどが植えられていてイングリッシュガーデンを目指しているのかなあと思っていたお庭だったのですが、フェンス脇にナツメの若木を見つけたのです。もうその木には色づく実が成りはじめており、しだれた葉はまるで柳の様に涼やかに割れていました。

どうかこの木が大きくなりますように、そしていつまでもそこにありますようにと祈らずにはいられない私でした。

画:「ナツメ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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9月のタイトル花

多肉植物

今年も10月18日から新宿小田急百貨店にて日本ボタニカルアート展が始まります。毎年日本中からボタニカルアート愛好家の方々が沢山お見えになります。ボタニカルアートを描いている方はもちろんの事、鑑賞者の方々もお見えになります。意外な感想やご意見を頂き事があるので私も楽しみにしています。

いつの事だったか、展覧会の見えたお客様に「シルバーグレイを言うか...青白い葉の色がいつもステキですね」と言って頂いた事があります。皆さんの細やかに見て下さっているのだと感心しました。

ウスユキソウ、スノードロップ、チューリップに多肉植物等々、確かに好きな植物には青白い色の植物が多く含まれています。

白い絵の具を混ぜてこの色を表現していく作家さんもいる様ですが、私の場合は基本的には白は使いません(反射光やうぶ毛の表現に用いる事はまれにあります)「青白い色」の「白い」を表現するために私は「水」を使います。つまり「水」をたっぷり入れた淡い色で彩色するのです。こうする事で紙の白い色を利用しながら透明感のある「青白い色」の表現が可能になります。ただ的確な場所に陰影を、そして美しいデッサンと正確な筆さばきで彩色を行わないと「あらっ、まだ制作途中の作品なのかしら?」と思われてしまうような作品になってしまいます。

一見簡単そうに見える事の中に難しさがあり、難しいと思える事も辛抱強く行えば良い結果が簡単に得られることもあります。

何をしても奥が深いもので、物の本質は意外な所にあるようです。

画:「多肉植物」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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8月のタイトル花

ダチュラ

最近道端でダチュラを見かけました。アスファルトの隙間から芽を出してみるみるうちに大きくなりました。先日見た時はまだ大きな蕾を空に向かって起ち上げていたのでもうそろそろ美しい白い花を広げている事でしょう。近々確認に行ってみます。

ダチュラと言えば麻酔薬に使われる和名チョウセンアサガオを思い浮かべるでしょう。しかし近年アメリカ系のケチョウセンアサガオが幅をきかせているようです。美しい花を咲かせる新テッポウユリのように大切にされている様ですが、全草が有毒だそうで、駆除対象植物になってしまうのでしょう。残念な事です。

帰化植物の中にも様々な理由で駆除対象になっている植物があります。でもその中にも私の大好きな植物がいくつもあります。セリバヒエンソウ、ナガミノヒナゲシ、ヨウシュヤマゴボウ等です。どれも美しい花を咲かせ、ヨウシュヤマゴボウらは美しい実もつけます。植物達はそれぞれの戦略を持って生き延びているのでしょう。日々植物を見ているとこの大いなる地球が人間のものだけではない事を実感します。地球温暖化も人間にとっては大問題ですが、地球という星にとっては瞬き程の事なのかもしれません。

画:「ダチュラ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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7月のタイトル花

ハイビスカス

ハイビスカス「フラミンゴ」

ハイビスカスと言えば私にとっては南国のイメージの植物です。明るい陽射し、波の音、ゴーギャンの絵....花の見るだけで穏やかで暖かな気持ちになります。しかしこれがハイビスカス「フラミンゴ」となるとまた別で、心が騒ぎます。この「フラミンゴ」の言葉がいけません。この言葉を耳にすると、中学、高校時代の苦しかったテニスの練習を思い出してしまいます。中学生の頃テニス部の先輩から「御フラミンゴ夫人」と言うニックネームを付けられた事があったからです。私のサーブのフォームから当時流行っていた少女マンガの登場人物になぞらえてつけられたニックネームでした。でもこれは型から付けられたニックネームですが、きっとこのハイビスカス「フラミンゴ」のフラミンゴはコーラルピンクの色に由来している様に思います。実はこのフラミンゴには「レッドフラミンゴ」と言う名前の品種もあります。まだ未完成ではありますが、連作として制作中です。

関連記事 第19回ーハイビスカスを描く

当然赤い花なんですが、前述のように、そもそも「フラミンゴ」はフラミンゴ色という意味でつけられた名前の様に思われるのに更に「レッドフラミンゴ」とは....私には頭が痛い重複した表現にとれてしまいます。しかし植物の名前にはこんな不思議な名前が意外とある様です。例えば「アカバナルリハコベ」です。赤花なのに青いハコベという事になってしまいます。もともと青い花に対して付けた名前ですが同じ形の花の色違いという意味なのかもしれません。そうすると「レッドフラミンゴ」のフラミンゴは型を意味するのかもしれません。和名の解釈は難しいですね。牧野富太郎先生が生きておられたらどんなご意見を述べられたことでしょうか。きっと興味深いお話を沢山伺えた事でしょう。同じ時代を生きられなかった事を少し残念に思ってしまいます。

画:「ハイビスカス」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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6月のタイトル花

ランタナ

ランタナ

この作品はまだ佐藤廣喜先生がご健在で指導されていた頃の作品です。

今からこの作品を見るともっと色々な要素を盛り込んでいれば良かったとも思います。その植物のどんな時期、そしてどんな要素を盛り込み、構図を作っていくのか....これはボタニカルアートを描くうえでとても大切な事です。

ランタナは別名「七変化」とも呼ばれています。今はもう我が家の庭にいなくなってしまったこのランタナはあまり色が変化することはありませんでした。育成環境のせいかものしれません。

のちに色々なところで見かけるランタナ達は皆、色は黄緑色から赤味を帯びたオレンジ色に変化するものがほとんどで実もブラックベリーの様な黒々とした物をたわわに付けていました。

ですから本来であればそういった個体を描くべきだったのかもしれません。

しかし....バラ、アジサイの中にも色の変化を楽しむ種が沢山あります。以前描いたことのある「袖隠し」と言うツバキは品種としての花型は全く違うものでしたし、バラも品種的な特徴と鑑賞適期が分かれる種があります。

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そんな時はなるべく両方ともに描く様にしています。
それは植物を良く知っている人や学者に指摘されたくないからです。

しかし、ボタニカルアートは本来目的があって描かれる絵画ですが、時には自由に思いのままにそして自分のためだけに描いてみたいと思う今日この頃です。

画:「ランタナ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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5月のタイトル花

イチハツ

イチハツ

初夏を迎える頃になると我家の庭はアヤメ科の植物が咲き乱れます。
何種類ものジャーマンアイリス、深い青紫色のナショナルベルベット、かわいい三寸アヤメ...そしてイチハツです。

このイチハツは以前町田にお住いの方がジャーマンアイリスと共に送って下さったものです。その時はジャーマンアイリスを頂く手はずになっていましたが、ついでにとイチハツを送って下さったのです。アヤメというよりは大きいシャガの様な雰囲気の花で、花糸は少し透けた様な質感です。

「いずれアヤメかカキツバタ」....誰が言ったのか、昔からその花の区別は大変難しいですよね。一般的にアヤメの語源は「綾目」とも言われているように、外花被片の模様が網目に入っているものをアヤメ、そうでないものをカキツバタと呼んでいる様です。そしてカキツバタとハナショウブは花がとても似ているので、葉脈で区切りをするのが一般的です。中央にはっきりとした葉脈が無いのがカキツバタで、ハッキリとした葉脈があるのがハナショウブと言われています。

そして植物に詳しい皆さんのこと、菖蒲湯に使うショウブはいわゆるショウブではなく、サトイモ科の植物であることはご存じだと思いますが、古くは「あやめ」と呼ばれた事もあったようです。

「名前なんて記号に過ぎない」と言ったのは芸術家の岡本太郎先生の言葉が頭をよぎります。画家にとってはその植物の名前が何であるかよりもその植物体の本質を見抜こうとする事の方が大切かもしれません。

アヤメ科の植物を描いていていつも難しいと思うのは構図です。
大きな花と細長い茎、そして下の方から伸びる葉は平板です。このイチハツはアヤメ科の中では草丈が低いため、全草をつなげたまま描ききる事ができましたが、ジャーマンアイリスの様な大型の植物になるとそうはいきません。

以前、ルドゥーテに学ぶ構図を参照して花と株立ちを2つに分割して描くといらない余白が空くことがなくなります。

関連ページ→特別講義ールドゥーテに学ぶ現代ボタニカル・アートの方向性 第1回

もちろん、作画への情熱と時間がある方は全草をそして「ゴッホのアイリス」の様にたくさんのアイリスを描いても良いでしょう。「ゴッホのアイリス」は沢山の青い花の中の一輪の白いアイリスに自分の姿を映していたとも言われています。日本への憧れのあったゴッホらしい作品です。散り際の美しい桜と同じく、イチハツも一瞬の美を求める心を満たしてくれる植物のひとつです。

画:「イチハツ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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4月のタイトル花

フリチラリア

フリチラリア類は私の好きな植物の中でかなり上位を占める植物です。
インペリアリス、メレアグリス、黒ユリ、ミハイロフスキー等々、今まで
色々なフリチラリア類を育てましたが、日本の気候に適合しないのか...
はたまた私の栽培方法が悪いのかうまく育てられたことがありません。
唯一我家の庭で繁茂しているのはバイモユリだけです。

この作品のモデル、フリチラリア・ミハイロスキー・ムルチフローラは一般的なミハイロスキーよりやや小型でずんぐりしており、可愛らしい姿をしています。まるでうつむいた小さなチューリップの様な質感の花で、私ならチューリップドロップかドロップチューリップなんて英名をつけたかもしれません。最近花屋で見かけることはありませんが、ネットでは普通に球根が売られている様です。「ミハイロスキー....また庭に植えてみようかなあ...」
と最近こっそり思っています。

我家のグランドカバーの中心は数十株のレンテンローズ達です。
そしてその一株一株を中心としたコロニーを形成するように植栽を作っています。バイモユリ、ベルフラワー、ヒヤシンス、スノードロップ.....
そしてフリチラリア・ミハイロスキーが我が家の庭に繁茂する日はくるかしら....私の頭の中の花園は大きく大きく広がっています。

画:「フリチラリア・ミハイロスキー・ムルチフローラ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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3月のタイトル花

チューリップ

春が近くなるたびに何度もチューリップを描いてきました。
ユリ科の中でも大好きな植物のひとつです。最近では原種系のチューリップも花屋に並ぶようになり、ここ数年はアオヤマフラワーマーケットの様な切り花中心の花屋にも水栽培用の球根付きのチューリップが売られていたりします。以前情報バラエティー番組のとくするテレビや草土出版のチューリップブックのお手伝いをした際に原種や原産地を知る機会がありました。温暖な日本とは違い苛酷な環境で生きるチューリップは生きるためにその形を変え、中には葉がアコーデオン状に変化しているものもあります。青白く美しい葉は大気がもたらす貴重な水を逃さぬためにサトイモの葉のように水滴をころがして葉の基部に集めているのかもしれません.....植物の戦略に思いをはせ....彼らが何を考えて生きようとしてるのかと考えると心がおどります。

今回のタイトル花のチューリップは葉に惹かれて描きました。斑入りの葉を持つ似た品種で「親指姫」という品種があります。チューリップの花の中心は魅力的で本当に小人が中に入っている妖気があります。なので花の中心や球根も描い加えてこのチューリップの魅力を全て盛り込んでみました。こうすることで作品の科学性を高める事が出来るのです。

画:「チューリップ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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2月のタイトル花

エゾニシキ

この作品は今から20年近く前、東京は大田区池上に住んでいた頃の作品です。池上は池上本門寺を中心とする寺町です。小さな商店が軒を連ね、野良猫が行き交う小路があり、春が近づくと梅園には梅や福寿草が咲きます。また寺にはたくさんの桜があったため夜桜を見物したり、勝手に名前をつけた野良猫に会うためにそぞろ歩きをしたものでした。

そんな気ままな生活をしていた頃、このツバキの花には池上線の池上駅で出会いました。池上線は歌にもなったローカル線ですが、駅はとても小さく、上りと下りのホームが線路を挟んで両側にあったため、上りの電車に乗るためには駅の中にある踏切を渡らなければなりませんでした。

便利な関東の駅には少しめずらしい駅でしたが、ある意味ほのぼのとした風情があったと言えるでしょう。踏切を渡った上りホームのすぐ脇には大きな植栽があり、そこにこのツバキが植えられていたのです。

いつも前を通るたびに「きれいな花だなあ」「欲しいなあ」と思っておりましたので、ある日思い切って駅員の方に声をかけてみました。すると少し怪訝そうな顔をしながらも駅員の方は快諾して下さり、花を採るべく駅舎から出てきて下さいました。しかし...その手には何故かシャベルが握られていました。

不思議に思いながら駅員について行くと、ツバキがあるのとは逆の下りホームへどんどん行き、やおらツツジの木を抜こうとするではありませんか....私はびっくりしてあわてて「すいません..あの~...ツツジではなくツバキが一枝欲しいんです」と言いました。すると「なんだ...」と言って駅員はハサミをとってきて一枝パチリッとツバキを切ってくれました。あまりのことに少しびっくりして家に帰り、早速ツバキを描きはじめました。

そして絵を描きながら冷静になってみると「あのツツジは抜いて1本もらえたと言うことかしら....」と思いました。植物画を描くようになって色々な出会いや様々な経験をします。このツバキの作品にはこんなエピソードがありました....。

斑入りのツバキを描くためのワンポイント
基本的に水彩絵の具は明度の高い方から彩色しますが、今回の花は斑の方が濃色ですのでまずは白いツバキと考えて無彩色で陰影をつけてから斑の赤い部分を描くようにします。

画:「エゾニシキ」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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1月のタイトル花

アルプス乙女

私の大好きな槙原敬之さんの歌で「林檎の花」という曲があります。リンゴを見るとついついあの爽やかな歌声を思い出してしまいます。さて、今月のタイトル花に選んだこのリンゴは、ピアニストの友人が展覧会のお持たせに持ってきてくれたものです。秋の小田急百貨店での展覧会でしたので、ハロウィン&クリスマス用に花屋に並び始めた物だった様です。軸が付いた物が一つだけあり、可愛かったから買ってきてくれたそうで、早速作品にしました。完成までには数年かかってしまいましたが、仕上がってみると結構可愛いです。

最近このアルプス乙女は食用としてスーパーにも並びます。ひょっとするとまだ購入できるかもしれません。袋詰めにされて売られているので、袋の中をジ~っと見て下さい。柄の良い物、萼の跡の可愛い物、色はでれくらい赤い物が良いか.....ボタニカルアート初心者の方は点々に模様が少ない方が良いかもしれません。リンゴでなくても「小さなフルーツを一つ描く」をぜひ試してみて下さい。簡単なはずの事が意外と難しいことに気づけるはずです。

画:「アルプス乙女」吉田 桂子
文:吉田 桂子
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