ボタニカルアートを描く人のための専門情報サイト

第36回ーミヤマオダマキを描く

第36回ーミヤマオダマキを描く

ミヤマオダマキ

栽培種としても一般的なオダマキ。実際の自生地は比較的冷涼な場所にあるため、これから花期を迎えます。今回は昨年英国はKEW-GARDEN主催のよるフローラジャポニカ展に出品した「ミヤマオダマキ」を例にとり描き方のポイントを学びましょう。

黄か青かの意識をしっかり持つ

何はともあれ、いつも申し上げているようにデッサンが大切です。特に花は複雑な構造をしています。建物の三面図のように、花の側面と上方、下方から見た図(花の立体図)を頭の中で合成して立体的に描きます。オダマキの葉は、キンポウゲ科の植物には良く見られる、三出複葉の典型的な形をしています。複葉を描く時は、中心を見失いがちです。しっかり観察して、葉柄の方向を見極めてそれと平行にある中心の葉をい描きます。そして基部に付く托葉も忘れずに。

花の立体図

白は水、つまり紙の白

いよいよ彩色するわけですが、なんといってもミヤマオダマキの青白い緑は大変美しいものです。あの色を出すのには3つの大きなポイントがあります。1つ目は混色です。プルシャンブルーとミネラルバイオレットをサップグリーンに思い切って多めに配合します。

そして2つ目は水の量です。白っぽく粉をふいたような色は、たっぷりの水で溶いた絵の具で彩色します。水で淡くする事で、紙の白を生かす事になります。

3つ目は彩色の際の筆の運び方です。ただでさえ淡い色を彩色しているのに、1回塗り、2回塗りと重ねるたびに筆が線からはみ出たり、塗り残しをしたりするとぼやけた絵になります(彩色の仕方参照)。隅々まで線の際を丁寧に彩色すれば、淡い色調なのにはっきりとした絵になります。

この混色と彩色法は多肉植物、サボテン、ウスユキソウ等々、青白い葉や茎の植物に応用できるので必ず習得して下さい。

彩色の仕方

単色→混色の順で重ね塗り

ミヤマオダマキの花の彩色は、まずブライトローズ、フレンチウルトラマリン(注1)を単色で塗り重ねます。そしてその上に、上記の2色にミネラルバイオレットを混ぜた色で彩色します。基本的には単色(注2)の重ね塗りを終えた後、混色した色を彩色します。この方が鮮やかでありながら深みがある色に表現出来ます。

注1 ウインザー&ニュートンそれ以外はホルベイン
注2 混色していない色

植物の成り立ちを考えて彩色

葉に見られる紫色は花の色を使って彩色します。葉が生え、花の色を植物が付くだすと考えて、まず葉の色の彩色をして、最後に花の色で紫の部分を彩色するのです。これはドクダミやベコニア等、その他の葉や茎が赤味を帯びた植物にも同じことが言えるでしょう。

ミヤマオダマキ自生地の関連記事→植物画家的-旅ナビ 北海道 礼文島 1

powered by HAIK 7.2.6
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional