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第13回ースイセンを描く

第13回ースイセンを描く

スイセンの花は春を伝える代表的な花です。
まだまだ寒い時期に、甘い香りを漂わせながら、群れて咲くスイセンの
クリームがかった白色の花とよじれた青白い葉の表現を学びましょう。

画像の説明

切り花で描く場合の注意点

ニホンズイセンの場合、花屋に切り花が安価で並ぶことがありますから、描いてみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。切り花で描く場合はいくつか注意すべき点があります。まず、花は満開ではなく、つぼみがいくつかついているものを選びましょう。満開の状態を絵にしてもかまいませんが、お花はあっという間にダメになってしまいます。つぼみが咲くのを待ち構えて状態の良い花を描くように心がけましょう。

次に重要なのは葉の下の方にあり、葉を束ねているハカマという部位がついているか確認する事です。せっかくハカマがついているのに、ハカマをとってしまったり、葉を間引いてしまったりしてはいけません。なるべく自然の状態のまま描くようにしてください。

花と葉のデッサン

図1
花のデッサンはなるべく細かい線で描きましょう。スイセンの場合、花の色は白か黄色の組み合わせになることが多いので、花の色を彩色した時に鉛筆の線が黒々して目立たない様に細かく淡く描きます。葉のデッサンは、厚みの表現をどうするかがポイントとなります。葉の縁に見える白い部分を彩色の際に細かく塗り残して表現するのですが、デッサンの段階で厚みが分かるように描いておきます(図1)

彩色 ー花ー

花の彩色方法は花の色によって異なります。今回のニホンズイセンの場合は、まず、グリーンの部分を彩色→白い部分の影を彩色→黄色い部分を彩色→白い部分のややクリームがかった色を彩色→そして最後におしべ・めしべを彩色です(図2~5)。クリームがかった白いところの色は大変出しにくい色なのですが、このサイトをご覧になって下さっている方々には特別にお教え致しますと、ホルベイン社製の絵の具でイエローレモン+イエローグレー+水をたくさんです。牛乳のようなやさしい白が出ますので、ぜひお試し下さい。

図2
図2 グリーンの部分を彩色したところ。

図3
図3 白い部分の影を彩色したところ。

図4
図4 黄色い部分を彩色したところ。

図5
図5 おしべ・めしべを彩色したところ。

彩色 ー葉ー

葉の彩色はまず、青(プルシャンブルー)の混色量と水の分量で、良し悪しが決まります。参考作品の「ティタティタ」(注)は葉の色が比較的黄色く、ニホンズイセンは葉の基の方は黄緑系ですが上方へいくと青みを増します。基本的には、サップグリーン+プルシャンブルー+ミネラルバイオレットの配合で色は出ますが、青味のある葉の場合は思い切って青を多めに配合してみて下さい。そして水をたっぷり加えた淡い色で彩色する事で、白味を帯びた色が出るでしょう(図6)。淡い色での彩色は影を的確に見つけ、線に沿って正確に彩色をすることも重要です(図7)。これをしっかりしないと地塗りで終了してしまったような作品になってしまいます。

図6
図6 水をたっぷり加えた淡い色で彩色する。

図7
図7 影を的確に見つけ、線に沿って彩色する。

図8
参考作品:スイセン「ティタティタ」
注:「テータテート」「テタテタ」などとも記載されます。

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