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第12回ー日常の中で楽しむボタニカル・アート

第12回ー日常の中で楽しむボタニカル・アート

木枯らしが吹く季節になりました。
風の強い日に外へ出るのはつい億劫になってしまいがちですが、ちょっと勇気を出して公園に出掛けてみると、普段は手の届かない木の上にある実や花が落ちているのを見つける事が出来ます。そんな「風の贈り物」を拾っている方は、Xmasプレゼントや年賀のための小品作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。

まずはルール度外視

今まで、皆さんに植物画の作品作りについて色々申し上げてきたかと思いますが、それはあくまでも、基本型の描き方であると考えて下さい。植物画は、何かの用途があって初めて描かれるものです。しかし、今回は図鑑の為でもコンクールの為でもなく、個人的な作品として描くわけですから、堅苦しいルールは考えずに楽しく作品作りをしましょう。

題材はワンポイント感覚で選ぶ

小作品を描く時は、ミニバラや小型のラン等植物そのものが小さい物を選ぶか(参考作品A)実や花などの枝先を描くと良いでしょう(参考作品B・C)。ドングリや松ぼっくり等は、落ちている物をそのまま描いても可愛らしい作品になります。
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構図は日常の中にヒントが

構図はリースやブーケ、食器など日常品の花柄、身の回りにある美しい物を参考にしましょう。最近では西欧の写真立ての様に、小窓がたくさん抜いてあるマットのついた額縁等があります。そういった変わり額に合わせて作品を作ってみるのも良いでしょう(参考作品D)。

参考作品D
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小窓がたくさん抜いてあるマット。変わったマットを使ってみると、また違った雰囲気になって楽しめます。プレゼントなどにもきっと喜ばれるでしょう。

演出は過剰気味で

作品が描き上がったら、絵のタイトルや額装を考えましょう。通常だと学名は画面下に入れます。最近英国では、科や属の変更に備えて画面内に学名を書かない人も増えているようです。しかし今回は「楽しく」をモットーに色々な方法で文字を書いてみましょう(作品の部分E・F)。参考作品にはありませんが、カリグラフィーが出来る方は、メッセージやお気に入りの詩を入れても良いでしょう。

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旅の楽しみ

服飾デザイナーだった頃、仕事でヨーロッパへ出かけると、必ず文具売り場を覗くようにしていました。それは手漉きのマーブル紙を買うためです。
私は、北イタリアへ行くことが多かったのですが、博物画店の主人の話によるとフィレンツェにしか職人がいないので、その店も貴重な博物画をフィレンツェに送って、色合わせをしたマーブルを漉いてもらっていたそうです。
アメリカ産、日本産などもありますが、イタリア産のものが植物画には合うような気がします。マーブル紙の色も参考作品Gの様に、花と似た色の物を選ぶと良いでしょう。こういうマットをフレンチマットというそうですが、何もオイタリア産のものでなくても、気に入った包装紙や色紙を細く裂いて貼り、顔料系の金や銀のペンで線を引けば、プロ顔負けの額装になります。そして同じ紙でラッピングすれば、豪華なクリスマスプレゼントの出来上がりです。

参考作品G「ディサ」
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マーブル紙を使ったフレンチマット。(フレンチマット:線、マーブルペーパー、ウオッシュライン、マットカッティングなどにより、額の中に額を作るといったもので、19世紀に発展した技法)
額装に関しては額装に差が出るマットの役割3選も併せてご覧ください。

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